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デフレの時代の波が変わった

カテゴリ:時流      2014年5月30日

総務省統計局が発表している消費者物価指数が上昇している
2014年3月は、前年同月1.6%アップで月次で見ると2013年6月から上昇を続けている
街中を見渡しても、人手不足のため牛丼「すき家」が一時32店舗を閉めたり居酒屋チェーン「ワタミ」にいたっては60店舗を閉鎖した
それと同時に人手不足を背景にアルバイトやパート求人の時給が上昇しており求人情報サービス各社の調査では、昨年12月の平均時給は前年を上回り、平均1千円に迫るという
3大都市圏の時給が過去最高となった調査もある
今、安い賃金で人を雇いスケールメリットで収益を出すというビジネスが成り立たなくなり始めたのだ
20年近く続いたデフレの時代が終わりを告げ、少子高齢化と物価上昇に対応していく時代に突入したと言えるであろう
デフレの時代は、お金の価値が上がるので大手企業はひたすらリストラでコストカットしていけば利益が出たので、
新しいものを生み出さずとも経営が成り立った
更に金融緩和によりゼロ金利が続いたので、タダみたいな金利で大手企業は資金調達が可能だった
だが、この低金利もそろそろ雲行きが怪しくなってきている
2014年3月での日銀の貸借対照表によると、総資産246兆円のうち204兆が国債でその内159兆円が10年以上の長期国債である
日銀の10年以上の長期国債資産推移を見ると、2003年年10月63.4兆円、2012年10月64.3兆円、2013年10月128.9兆円
2013年4月に横浜銀行頭取の寺沢氏は横浜市内で開いたアナリスト説明会で、満期までの残存期間が5年以上の国債を全て売却し、売却益を確保したことを明かした
これは黒田日銀総裁の異次元の金融緩和の結果だが、日銀が金融機関の長期国債を引き取り国債の最終処分所となっている
今後、長期金利が上がり国債が下がる見るのが常套だが、これからはお金の価値が下がり始めるので攻めの経営をして新しいものを生み出す必要が出てくる
大手企業も調達金利が上がれば、前期のような利益の出し方が困難になる

アメリカに70年間赤字になったことがないパッカー社というナスダック市場に上場している大型トラックメーカーがある
「世界一のトラックを作る」が経営理念なのだが、ここでの「世界一」は世界最大という意味ではない
顧客にとっての「世界にたった一台の大型トラック」という意味なのだ
一度トラックを販売したら、その顧客が買い換えるための次のトラックの改良点を5年かけて徹底的に仕込む
そうすると顧客は、パッカー社以外のトラックを買えなくなる
痒いとことに手が届くトラックが出来上がるからだ
だが、これを実現するためには、他のメーカーより数多くの部品を持つ必要があり、社員の熟練度も求められる
パッカー社の経営のポイントは、①社員の業績評価を3方で行い3ヶ月変えて実施する ②ジョブローテーションを行う ③枠をつくらない
「熟練度の高さ」を上げることにより勝負を決めてる
まるで、1980年代世界から「JAPAN IS NO1」と言われていた日本の経営方針に近い

グローバリゼーションという言葉に乗っかり30年になるが、温故知新の日本的経営を見直す時代になった
安い労働力を使った経営では、中国、他のアジア諸国と同じ土俵に乗ることになるからだ

これからの中小企業は、本来の技能、おもてなし精神に基づいた、オーダーメード型の経営が必要になってくるようだ

企業リメイクな時代

カテゴリ:経営      2014年2月28日

採用市場が劇的に変化してきているのを、最近ヒシヒシと感じる
2014年の新卒採用計画は、前年度14%アップで特に大手非製造業の採用意欲は高い
生産年齢人口の減少化が始まっているので、中小企業の若手採用は死活問題である
先週、人材採用コンサルタント事業を営む友人と食事をしていた時もこの問題を話したのだが、一昔前とは違い中小企業の採用広告、採用コンセプトをいじくった位では歯が立たないと嘆いていた

もう、会社の構造を変えなければ若手採用ができない時代なのである
仕出し弁当事業を営む友人は、人材を採用する為に託児所を社内に設けた
それにより、働く意欲の高いお母さんアルバイトの応募が一気に増えたという
保育所不足による待機児童の問題があり、働きたくとも働けない女性が多いのである
本来は国の課題なのだが、それを企業で担うことにより会社のバリューアップを図ったのである
私も20代は採用コンサルタントをしており多くのクライアントに「企業リメイク」を提案したのだが、なかなかそこまで踏み切れる経営者は稀であった
しかし不思議なもので、儲けている経営者ほど積極に企業リメイクに当時も取り組んでいた

今、採用媒体企業は好業績に沸いているのだが、採用できない企業は、いくら広告出稿をしても人が集まらないという現象が起きている
一方、小さくとも企業バリューの高い企業はtwitter等で、つぶやくだけで人が集まるのである

弊社も年明けから、「2年で独立するフロントエンジニア(コーダー)」の採用を開始しているのだが、ソーシャルリクルーティング「wantedly」の効果が高い
掲載料金は無料である

人気のない企業は事業継続ができなくなる
今は、そんな時代である

「社内ビジョン」を新しく発表しました

カテゴリ:デジパ      2014年1月 8日

新年あけましておめでとうございます。

創業よりメンバーに対しては「時間と空間を超える働き方」「とことん自分らしく生きる」をモットーに従業員満足度(ES)を高める経営を目指してきました。
ESが高くなれば必然的に顧客満足(CS)は高まり、クライアントに対する仕事のクォリティーが上がるというのが信念なのですが、結果として多くのメンバーが起業、独立していきました。

今年は、役員の加藤が今月新たにバーンワークス(株)を創業しました。

事業領域はウェブサイト制作業務全般に重点を置いたデジパとは異なり、その上流工程である戦略立案や企画立案、設計のフェーズに特化したウェブサイト構築支援事業、及び企業ウェブ担当者様向けの育成事業やアドバイザリー事業を中心に展開していきます。

「デジパは、ウェブの上流工程戦略立案や企画立案ができないのか?」というクライアントの要望と加藤本人の意志で決定しましたので今年は、バーンワークス共々よろしくお願いします。
加藤は引き続きデジパの取締役を兼務し業務に当たらせていただきます。

昨年度の出版に関しては、「スマートフォンサイトUI/UXデザイン実践テクニック ~理想的なユーザーエクスペリエンス実現のために~」吉澤、加藤著(マイナビ社)、「現場でかならず使われているWordPressデザインのメソッド 」吉澤、他共著(エムディエヌコーポレーション出版)を出させていただきましたが、後者に関しては現在amazonのWwbデザイン部門3位で、売れ行きが好調なようです。

さて、今年の初出はWebデザイナーの新入社員を採用したので私にとってはちょっとした緊張感がありました。
今回の採用は「2年でWebクリエイターとして独立する」という新たな採用システム第1号なので会社にとっては、ちょっとしたチャレンジなのです。

もともと独立心の強いメンバーを採用し続けてきたので、採用基準自体は変わらないのですが「2年で独立というテーマ」に沿って、新たな教育カリキュラムを役員メンバーで作り上げました。
「夢を実現させる15の行動指針」の改定、年に2回の「夢を実現させるワークショップ」開催、毎週月曜日の「経営塾」等。

そして、今日の新春キックオフでは新たにデジパの社内ビジョンを発表しました。
「メンバーの夢の実現を応援します。私達はメンバーが夢の実現に近づくことにより人として成長し仕事のクォリティがあがると考えます。」

今年の新入社員には、2年後にデジパのパートナーとして独立して「英語圏の国に移住して仕事がしたい」という夢を持つ人がいます。
「英語圏の国に移住」という彼の夢はデジパの会社目標に対して今までは関係のないことでした。
でも、今年からは「夢を実現させるワークショップ」を外部講師を招聘して実施し、3ヶ月に1度「夢実現コーチング」を私が実施していきます。
最近のメンバーを見ていて、例え業務とは関係の無い事であったとしても夢に突き進んでいくと能力が上がると確信したからなのです。
使わない脳を活性化できたり、ハッピー度が上がるとエネルギーが上がるからでしょうね。

デジパでは、「新たなハッピースタイル」を追求しながら品質の高いサービスを追求していきます。
今年もどうぞよろしくお願いします。

*只今、マークアップエンジニアを募集しています。
応募は以下、採用サイトからお願いします。
http://recruit.digiper.com/

2年で独立するフロントエンド・エンジニアを募集

カテゴリ:デジパ      2013年12月19日

2000年の創業以来13年で8名が起業、数多くのクリエイティブメンバーがパートナーとして独立していきました

海外進出のプラットフォームサービス「Dejima~出島~」を創った(株)Resors、 ”目利き方”の定期販売プラットフォーム「Box To You」を運営するGrow(株)も創業者はデジパ出身です

Webクリエイターに関しては「雇われない生き方」「時間と空間を超える働き方を実現する」を企業テーマとして、社員として入社し、実力をつけた後にパートナー契約を結び自分の夢を実現するワークスタイルを応援してきました

今回は、正社員としてスキルアップを重ね、2年後にスペシャリストとして独立しパートナーになるフロントエンド・エンジニアを募集します

デジパではメンバーの仕事外での活動を積極的に認める社風を貫いてきました
これは、仕事だけを考えるのではなく、同時にプライベートも充実したバランスのよい生活を実現してこそ、 より良い状況で仕事に取り組むことができると考えるからです

弊社のデザイナーの中には個人での創作活動を仕事と平行して積極的に行っているメンバーもいます
私は、南房総と東京との2拠点居住で「半農半起業家」のライフスタイル、住環境プロデュースの未来住まい方会議「YADOKARI」を始めたWebコンサルタント、ニュージーランドに移住したWebデザイナー、葉山で雑貨屋「すこし高台ショップ」を兼業で開業したWebディレクター、書籍執筆や講演など、自身の興味・関心のある分野で活動を行っているメンバーが多くいます


このような業務外の活動に関しても、定められたルールさえ守れば積極的に応援しています

他のメンバーの活動から刺激を受けて、何かにチャレンジする意欲をもらったりと、
お互いによい影響を与えられる組織・環境を構築し、結果としてメンバーがよい仕事をして、 クライアントに満足してもらえる好循環を作り上げるのが理想です


デジパでは「時間や空間に縛られない生き方を目指そう」という考えにより、 一定の条件を満たせば出社義務もなく、仕事の時間配分も自身でコントロールすることが可能です

ビジョンは、「インターネットを通して世界にハッピーをまきちらかす。世界をハッピーにする人を育てる。」

社内ビジョンは、「メンバーの夢の実現を応援します。私達はメンバーが夢の実現に近づくことにより人として成長し仕事のクォリティがあがると考えます。」

長年の会社経営の中で独立心の強い人を採用して「社員の夢の応援」をした方が、離職率は下がりメンバーは成長していくという結論に達しました

http://recruit.digiper.com/

スタートアップ企業のマーケティング

カテゴリ:      2013年11月12日

前回の起業塾は「スタートアップ企業のマーケティング」というテーマだった

まず、自社事業あるいはこれから立ち上げたい事業をSWOT分析する
SWOT分析とは、事業を「S(強み)」、「W(弱み)」、「O(機会)」、「T(脅威)」
4つの枡に分けて事業の可能性の棚卸を行う
これは、すごく単純なワークなのだが客観的に事業を見つめることができたので新しい発見があったと好評だった
チームでやるとさらに効果的である
チームの場合、セールス、デベロッパー、ディレクター等の役割が違うので、個々人が捕らえている「弱点」「機会」が異なるケースが出やすく、それを統合することにより事業がブラッシュアップされていく
例えば、同じような商品やサービスを資本を持った会社が後発で出してきた場合「脅威」と捕らえる人もいるが、もし、マーケットが未成熟な場合、競合の出現によりマーケットが認知され拡大されるケースもある
SEMのマーケットがまさにそうで、2002年にアメリカで300億くらいの存在感があったが、日本ではほとんどマーケット認知されていなかった
その後の検索エンジン周りのマーケット成長は言うまでもないが、当時は20名程度のSEM業界親睦会なるものがあり、みんな売上げ1億にも満たないアーリーステージの企業だった
その中にはIPOを果たした、アウンコンサルティング、アイレップ等の創業者の顔もあった
あるいは、この親睦会の会員同士で共同経営を行い、業績を大きく伸ばしたケースもあった
意外と「T(脅威)」に挙げられているものが「O(機会)」だったりする

その後に、「プレセールス」のワークショップを実施した
「プレセールス」とは、新しい事業やサービスを始める場合、時間と予算を予め決めてプレサービスで商品のニーズを探り、事業の可否を決めることだ
アメリカでは、「プレセールス」の概念がもともとしっかりとあり、「プレセールス」の成功によりファインナンスをするケースも多い
日本においても、事業のアウトソーソング化が定着してきたので、アウトバンドコールによる「プレセールス」を引き受けてくれる企業も出始めている
私が経営するデジパでも常にプレセールスをやってきた
オフショア開発の事業を開始する場合でも、上海での「プレセールス」を実施してダメという結論を出して、次にホーチミンで「プレセールス」を実施、その結果を踏まえた後に、ホーチミンでの会社設立を決めた
今の、起業家予備軍の人と話をしていて感じることは、頭で考えている時間が長すぎる
いくら考えても、市場にサービスを出さない限り本当の課題はわからない
かりに市場に出したとしても常に改善の日々が待っている
まずは、最低限の予算を決めて自分のサービスを市場に問うことが大事だ


*次回の起業塾は、2013年12月7日(土)テーマ「事業モデルを作る」

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桐谷晃司

1964年生まれ。スタートアップスクエア(株)、デジパ(株)代表取締役社長。世界30ヶ国を放浪した、自称スピリチュアルビジネスマン。

現在は南房総の千倉町で半農半Xな暮らしを目指しながら、循環型のエコビレッジ「あわ地球村」を創設中。

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