人気ブロガーとして幅広い分野で活躍中の立花岳志さんへのインタビュー第2回目では、ご自身の経験から時間を作る工夫と、自らの価値を高める意識の向け方についてお話をいただきました。

立花岳志さん

写真提供:立花岳志さん

立花岳志さんのプロフィール

作家/プロフェッショナル・ブロガー

1969年東京都生まれ。人気ブログNo Second Life (http://www.ttcbn.net/no_second_life/)主宰。
会社員の傍ら始めたブログが人気を博し41歳で「ブロガー」として独立し、フリーとなる。ブログを中核とした個人の情報発信により、広告、セミナー・講座運営、イベントプロデュース、個人コンサルティングなど幅広い分野で活躍。
2014年6月には株式会社ツナゲルを設立し、代表取締役兼CEOに就任。
著書に『サラリーマンだけが知らない 好きなことだけして食っていくための29の方法』、『ノマドワーカーという生き方』、『クラウド版デッドライン仕事術』(吉越浩一郎氏との共著)などがある。

時計替わりの朝のテレビを卒業したら、
驚くほど余裕のある朝に。
「習慣化するには朝が抜群のタイミング」

(聞き手/デジパ:桐谷、木下)

桐谷:著書の中で、独立を決めてから同僚と飲みに行く時間や、ストレス発散のためにお金を使うということをやめて、ビジネス書を100冊読むなど、別のことに充てたという話を拝見しました。

立花:そうですね。以前職場で週に4回ほど飲み会に行っていたのですが、そうすると食事も偏って身体にも悪影響でした。自分なりに「何者かになりたい」と思ったときからは、飲み会をお断りして家に帰ってブログを書いていました。
飲み会の時間が、ブログを書いたり本を読む時間になったということは非常に大きかったと思います。

桐谷:多くの人が「時間がない」と言っていたり、「自分を変えたい」と思っていますが、そう言いながらもテレビを何時間も見ている、ということがありますよね。

立花:僕も以前は休みの日はずっとテレビを見ていましたし、朝も情報番組を時計代わりにしていましたが、一つずつのアクションの間に毎回テレビを見ているのでものすごい分断されているんですよね。だからそういう生活をもうやめようと思いました。

平日の朝はテレビ見ないと決め、その時間にランニングをしてブログを書いて、朝ご飯を食べて家を出る、という生活に変えたら、テレビを見ていた頃よりも時間がたくさんできましたし、早かったんです。

立花:僕は毎日朝7時までにランニングを終えることをルールにしていて、7時に家に帰ってきて、20分までは汗が引くのを待ちながらランニングのブログを書いて公開します。
20分からシャワーを浴びて、着替えて朝ご飯を食べて8時には家を出て会社に向かっていたんですよね。1時間でこれだけのことが苦がなくできるんですよ。
でもテレビ見ているときは絶対にそれができない。時計代わりだといいながらもちらちらと見ているから動きが止まっている。それがないので無駄なく行動できるわけですね。こんなに時間があるんだと大きな発見でした。
サラリーマンやりながら1日3回ブログを書くというと、みなさんびっくりするのですが、そうやって工夫をしてかなり時間のやりくりができるようになっていました。

桐谷:デジパでは、一番稼いでいる人は出社せず、修行生が出社をするという不思議な仕組みがあるのですが、それは「2年でスペシャリストとなり独立を目指す」という風土があるからなんです。
今年の8月、村松くんという一人の社員が独立したのですが、彼も具体的に独立の話が進むにつれて時間配分を意識するようになっていて、朝から犬の散歩をしているそうです。
やはりランニングや散歩など、朝からそのような習慣をつくることは、いい影響があるのでしょうか?

立花:絶対あると思います。今僕はフリーですのでいつでもランニングすることは可能ですが、当時は会社員でしたので走れるのは会社に行く前か後、どちらかでした。
しかし夜は習慣化がすごく困難なんですよね。突然飲み会に誘われるかもしれないし、残業が発生するかもしれないし、疲れてめんどうくさいかもしれない。そういう阻害要因がすごく多いんですよね。 ですが朝は起きてすぐ走るのでなにも阻害要因がありません。
だから習慣化するという意味では、朝が抜群にいいと思います。
さらに身体にもいいですよね。体内時計がリセットされてお日様を浴びて、良いサイクルになってリズムができます。ダイエット効果という意味でも朝走るのはいいですね。夕食食べてから時間が経っているから、体内の血中濃度が低い状態で、有酸素運動をすると早く脂肪燃焼がはじまるので、効果が高いですよね、そういう意味で朝の方が理にかなっていると思います。
みなさん夜にやるのは、前の日の仕事が遅くまであるから、朝早く起きられない、という悪循環になっているんですよね。

自分の「コンフォートゾーン」を移動させる

桐谷:たしかに仕事のできる人って朝型の人が多いですよね。
もう一つ、著書の中で「コンフォートゾーンを移動させる」というのが非常におもしろいと思いました。習慣を変えるということがなかなかできない人とか、自分のイメージを変えるということが非常に難しいと感じている人が多いですよね。

立花:そうですね。
僕自身、ただのサラリーマンが、独立した翌年には著者になってしまって、自己イメージが変わっていかないことに悩んだことがありました。これは最近まで課題でした。 華やかな人たちの中に混ざることになるわけですが、馴染まないんですよね(笑)
食事に誘っていただいて、行ってみると一人予算3万円のお店だったり。誘っていただく度に行っていると、どんどん頻度も増えてきます。これはさすがにまずいだろうと、びくびくしてしまったのですが、自体が自分の限界を作っているということに気づきはじめました。
3万円のお店にごく自然体でいる自分へと、自分自身が変わっていくことによって、視点もあがり、付き合う人の層も変わり、それによって自分が作り出すアウトプットの質も変わってくるということに気づいて、自分を強制的に移動させようと思ったんです。 3000円の居酒屋と3万円のレストランがあったら自分は3000円の居酒屋の方が居心地がいいけれど、意識して自分を移動させるんです。
自分は今ここにいるということがわかれば、自在に移動することができるのですが、自分が今どこにいるのかを認識していないと、変化よりも安定が好きな人間は、動くことができないんですよね。
だから突破するぞと決めて、行動することによって突破できる。今でも単価3万円のお店に行くには気合いが必要ですが、行ってもびくびくはしないですよね。

★立花岳志さんのブログ「No Second Life」はこちら(http://www.ttcbn.net/no_second_life/)

(次回へつづく)

第1回目のインタビューはこちら

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