7月ブレスト会~KPTでメンバーの課題解決を~
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毎月のブレスト会、7月は新たに「KPT」をやってみました。
KPTとは言わば「振り返り」のための手法。振り返りは新たな気づきを与えてくれますが、KPTではただ振り返って終わりにするのではなく、「じゃあその後どうする?」というところまで深掘りし、アクションに起こしていける組織的な手法なのです。具体的にどうやるのか?デジパでやっている方法をご紹介したいと思います。
KPTとは?
これらをメンバー間で共有し課題を明確化、そしてその課題をどう解決していくか、アクションを明確にしていきます。なぜデジパがこのKPTを取り入れたのか。デジパはほぼ全員がリモートワーク。そのため、自分の知らないところであった他のメンバーの良かった点や、プロジェクト内で起きた問題点を知る機会、そしてそれを解決するためのディスカッションの場が少ないのではないか?というメンバーからの提案がきっかけでした。
自分自身が振り返りを行うことで気づきが生まれる、他の人から自分の良かった点をKeepとして発表してもらえてモチベーションが上がる、メンバー個人が抱える不安や問題を明らかにするだけではなく、プロジェクト単位で起きた問題も解決方法を共有し、再発防止に全員のコンセンサスが取れる。個人にとってもチームにとっても非常にメリットがあるんです。
どうやるのか?
- まず「Keep」と「Problem」を書き出す
必要なものは付箋とペンだけ。特別な道具は必要ありません。継続していきたいことや、今課題だと思っていることを書き出します。一般的にKPTでは仕事のことは書かないというルールがあるそうですが、デジパでは仕事もプライベートも関係なく思いついたことをどんどん書き出しています。仕事とプライベートは切り離せません。良くも悪くもどちらも影響し合って今の生活があります。どちらも充実し、良い相乗効果が生まれることが理想。そのためにプライベートに限定せず、枠を広げて共有していきます。
- みんなと共有する
次に一人ずつ「Keep」と「Problem」を発表し全員と共有。ホワイトボード等に並べてどんどん蓄積させていきます。「レスポンスが早くて助かった」「〇〇さんの負担が大きいので軽減したい」など仕事におけるトピックから、プライベートでは「最近ウォーキングが続いている」「子どもの水泳教室にやっと申し込めた」という"Keep"や、「最近夜更かし気味」「チケットが全く当たらない」といった"Problem"も(笑)こういうエピソードも交えると場の雰囲気も和み、どんどんメンバーの発言も活発になります。
- 「Keep」と「Problem」をカテゴリ分類、「Try」に落とし込みたい問題を選ぶ
まず出そろったトピックを全員でカテゴリ分けしていきます。特に仕事面では、意外と共通の問題を抱えていたり、みんな同じことを考えていたという発見があることも。みんなで付箋を動かしながら行っていきます。
カテゴリ分けが終わったら、その中で「Try」に落とし込みたい問題をみんなで選んでいきます。ここでどれを選ぶのか迷うところですが、デジパでは多くの人が問題と感じている「Problem」(つまり重要度の高い課題)だったり、組織として早く解決した方がよいこと、個人の課題の中でより深刻度の高いものなど、その時の一番のトピックスを選んでいます。最も大事なことは、「一人の問題は全員の問題である」という意識を持つこと。他人事にはせず、みんなで解決していくことがさらにチーム力を高めることへ繋がっていきます。- 「Try」:選んだ課題を「5W1H」に分解していく
最後は選んだ課題を細かく分解していく作業を行います。
・なぜやるのか?・誰がやるのか?・何をするのか?・いつやるのか?・どこでやるのか?・どうやってやるのか?
より具体的なアクションへ繋げていくために、「5W1H」に則ってメンバー全員でどう解決へ向かっていくかを共有しながら考えていきます。この作業を行うことで、ただの振り返りにとどめずしっかりと具体的な行動へと移し、課題の改善・解決へ繋がっていく、KPTの中でも特に重要なポイントです。そして次回のKPTで、Tryの成果を共有します。
他の課題を置き去りにしないために
デジパでは、このKPTを月に1回ペースで進めています。理想は週に1度だそうですが、リモートワークの全員が集まるのはなかなか難しいのが現状です。そこで、デジパでプロジェクトのタスク管理で利用している「Trello」というツールを使って、KPTをやってみることにしました。
月に1度の振り返りでは、小さな問題などは気づかないうちに忘れてしまっていて、いざ出そうとしても出てこない・・・なんてことも。どんなに小さな問題も積み重なればやがて大きくなり、気づいた時には取り返しのつかないことになるケースもあり得ますよね。そこで、みんなで集まって一斉に振り返りを行うのではなく、Trelloを使って日々の中で思いついた時、課題を感じた時にリアルタイムで「Keep」と「Problem」を蓄積していくことにしたのです。
また、課題や問題はチャンスでもあります。「Try」に落とし込まなかった課題をそのままにしておくのは非常にもったいないですよね。それらも一覧にしたり、どこかに貯めておくなど、目に見える形で残すことで一人ひとりが課題を自覚し、着実に解決へと繋げていくことができます。
大小関係なく個人の抱える課題を全員のものとして解決していくきっかけが生まれ、解決への道筋を具体的に作っていくことができるのがKPT。定期的に行うことで、メンバーに自分をオープンにできる良い雰囲気が生まれると同時に、個人においても社内全体においてもパフォーマンスの向上が期待できる、とても有意義な手法です。ぜひ一度試してみてください。
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