1939年に創業し、公園遊具メーカーとして全国各地の公園を彩っている日都産業株式会社。今回はオフィシャルサイトの全面リニューアルを担当させていただきました。プロジェクト当時を振り返って、長澤隆太郎さんと萩原雅和さんにインタビューを行いました。

日都産業株式会社 社員の想いを引き出し、親しみやすいウェブサイトへリニューアル

全面リニューアルした日都産業オフィシャルサイト

ウェブサイトキャプチャ画像:トップページ

日都産業オフィシャルサイトを見る

プロジェクトの目的と課題
企業ウェブサイトとしての物足りなさを解消し、
多くの人に「想い」を知ってもらえるツールへ

(聞き手/デジパ:上杉、木下)

デジパ:御社の事業内容を教えていただけますでしょうか。

メンテナンス部 長澤隆太郎さん

メンテナンス部 長澤隆太郎さん

長澤:日都産業は1939年に創業した老舗の公園遊具メーカーです。ブランコや滑り台、鉄棒、ジャングルジムなどみなさんが公園の遊具と聞いて頭に浮かぶものを作っている会社です。
ベンチやパーゴラと呼ばれる屋根のついた休憩所など、公園においてある施設全般に加えて、小学校や幼稚園の遊具も作っています。製造から販売、点検など遊具に関わる全てを担っています。最近ですと、高齢化社会となってきているので、腹筋や肩の運動など大人の方が使う健康器具にも力を入れています。

デジパ:今回のウェブサイトリニューアルのプロジェクトは、どのような課題や目的からスタートしましたか?

長澤:旧ウェブサイトは、プロではない人が作った手作りのものでしたので、デザイン的な部分でも、使いやすさという点でも、どうしても企業のウェブサイトとしては物足りないと感じていました。更新にも時間がかかっていましたし、せっかくウェブサイトがあるのにもったいない、という状態でした。
また、社会的に非常に意義のある事業を担っており、長年の実績もあり、社内メンバーも遊具への想いを持っているので、そのことをもっと伝えられたらいいな、というのが一番の理由です。
一般の方々にはなかなか知られていない企業だと思うので、やはり多くの人に知ってほしい、そういうツールにできたらと思っていました。

伝えたい情報を伝えたいときに。
担当者によるタイムリーな情報発信を実現。

デジパ:ウェブサイトの更新管理を自分たちでやっていきたいというご要望もありました。

総務部 萩原雅和さん

総務部 萩原雅和さん

萩原:はい。今までは、更新するためには多くの人を経由しなくてはいけなくて、3・4日、長くて1週間も時間がかかっていました。何のための情報なのだろう、情報ってそういうものだろうかと疑問に感じていて、やはり自分たちで伝えたい情報を伝えたいときに発信していきたいという思いがありました。

長澤:MovableType(MT)を導入して、とても簡単に更新作業ができ作業効率が格段に上がりました。例えば、公園の遊具とひとくくりに言っても、小学校向けであったり、公園向けであったりと種類も豊富なのでカタログの入れ替えも多いんです。それに公園周りの基準に変更があった場合には図面の差し替えもあったりして、入れ替わりが頻繁にあるのですが、今回は通常業務の合間で修正作業ができたのでとても簡単でした。前のままでは相当大変だったんだろうなと思いましたね。今までは、コストをかけて外注していたものを、全て社内で簡単にできるようになったのも非常に良かったと思います。

ウェブサイトキャプチャ画像:ぶらんこの一覧

プロジェクトの発足とチームビルディング
ウェブサイトに興味のなかった人も巻き込んで、
社員一人一人が持っている潜在的なアイデアを引き出し
プロジェクト成功へと歩む

デジパ:プロジェクト発足当初、御社内的にプロジェクトを動かすのが難しそうな印象を受けたのですが、どのようにして社内を盛り上げていったのでしょうか?

萩原:一年以上の長期戦でしたよね。
最初にウェブサイトのリニューアルをやろうと思ったのも、ウェブサイトだけではなくて、社内の様々なシステムだったり、情報がうまく共有できていないという状況があった、というのがきっかけでした。ですがやはり最初は、そもそも今回のリニューアルのイメージがみなさん全くつかめていなくて、リニューアルなんて不要だ、今までのもので十分だよ、という声が多かったんです。

デジパ:プロジェクトを一緒に進めていく中で、御社内での社内調整がとても大変そうなイメージがありました。ウェブサイトのプロジェクトチームから、社内をもり立てていかないといけないという感じがしていましたよね。

萩原:そうですね、最初が一番大変でした。なんでやるの?というところから始まったので(笑)
ですが、自分だけの仕事や、自分の世界の中だけだったらそれでも良いのかもしれませんが、やはり情報は伝えるものですし、お互いに持っている想いを共有することは大事なんだなと思ってそれぞれが繋がってくると、みなさん今のウェブサイトが当たり前になっているんですよね。
前のウェブサイトってどんなウェブサイトだったっけ?という人もいるんじゃないか、というくらい、今のウェブサイトが馴染んできているので、リニューアルして良かったなと思っています。

長澤:ゼロベースというと語弊があるかと思うのですが、ウェブサイトにおいてこうしたい、ということを意識はしていなかったと思うので、見当がつかないという状況でした。日都のコーポレートカラーとかマークを出したい、遊具メーカーだから楽しい感じにしたいという、漠然としたものしかなかったのですが、それをディレクタ ーの渡部さんが引き上げてくれました。一緒にプロジェクトを進めていくうちに、やはりこうした方がいいな、っていう考えがたくさん出てきましたね。

萩原:おそらく社員みんなが漠然と、潜在的に持っていたものを見える化してくれて、本当はこうしたかったというのを見つけ出してくれました。

長澤:おもしろかったのが、プロジェクトが進んで構成がかたまってくると、今まで任せるよと言っていた方もだんだんと、「この写真使った方がいいんじゃない?」「こっちの方が遊具屋っぽいよね!」「こんなコンテンツいれよう!」と次々積極的に意見してくれるようになりました。
だから、やはりみんなそれぞれどこかにそういう思いを持っていたんだろうなと思います。
最初はイメージがないなかで話を進めるのが大変だったのですが、最後の方には情報が集まり過ぎでそれをまとめるのが大変、という感じになっていて嬉しい悲鳴でした。

ウェブサイトキャプチャ画像:安心・安全クオリティ

デジパ:今回のプロジェクトを一緒に動かすパートナーとして、デジパを選んだ理由をお聞かせください

長澤:いくつか選定していく中で、やはり先ほどのお話のように社内調整の部分とか、社内の事情をすごく意識してくれていると思いました。
デジパは単純にページを作るというのではなくて、「意識」の面でも一緒に動いてくれたというのが大きいと思います。ありのままを伝えれば絶対いいウェブサイトになると思います、とよく言ってくれて、その考え方がメンバーのみなさん同じだったのが嬉しかったですね。

インタビューに応じて頂くふたり

公開後の反響と今後の展望
「日都産業が伝えたいこと」が伝わる
親しみやすいウェブサイトに

デジパ:公開後も、弊社でMTのレクチャリングをさせて頂きましたが、アフターフォローやアドバイザリーはいかがでしたか?

長澤:アフターフォローに限った話ではないのですが、対応がとにかく早くて非常に助かりました。持っている疑問はまずその日のうちに解消されますし、そもそもしっかりとしたウェブサイトを作っていただいているので公開後に困ってしまった、ということは一つもありません。何かこちらがよくわからない曖昧なことを聞いても理解していただけますし、何でも言いやすい雰囲気があるので非常に助かっています。

デジパ:公開後の社内・社外での反響はいかがでしょうか?

長澤:公開後、多くの社員から言葉をもらいまして、色々と褒めてくれました。
今までウェブサイトに興味がなかった人からも見やすくなったという声をもらったり、営業部に行ってみると、日都のページが開いてあったりするので、きっと今までほとんどウェブサイトを見ていなかった人も見てるんだなと実感しています。

萩原:社外的には、みなさんウェブサイトを見て来てくださるのですが、そこで日都産業が伝えたいことというものを理解した上で来てくださるので、そこが助かりますし嬉しいですよね。

ぶらんこの前でインタビューに応じて頂くふたり

デジパ:今後はどのような展開をお考えでしょうか?

長澤:今後、ウェブサイト上に動画を載せて情報を発信していきたいと思っています。
遊具はやはり動いているところが一番魅力のあるところだと思いますし、健康器具などの大人の方が使うものは正しい使い方がわかりづらかったりするものも多いんです。せっかく使ってみようと思ったのに、あまりよくわからないからいいや、ということになってしまってはとてももったいないですよね。ですので、そういうものを動画などで見せることができたらいいなと思いますし、そういうコンテンツは遊具を作っている私たちだからこそ出せるものだと思いますので、遊具屋としてのコンテンツをもっと増やしていきたいと思って、動いています。
そして公園は老若男女誰もが楽しめ、ふれあえ、地域の魅力に繋がる場所です。
その魅力の一旦を担えるような楽しくて安全な遊具を提供し続け、何世代にも渡って、日都製品を使ってもらえたら嬉しいですね。

デジパ:ありがとうございました。今後もご支援の機会があることを楽しみにしています