社長Blogの有効性は肌で感じて初めて分かる

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私が社長Blog『Kirilog』を書き始めたのは、2004年の10月でした。

Blogを始めた1番の目的は、毎年行っているデジパの新卒学生採用で語るデジパのビジョン・スピリッツを、今年は会社説明会前後にもWebサイト上で常時発信し認識してもらうため。
2番目の目的は、インターネット上からBlog経由で顧客を獲得できないかどうかを模索するためです。
デジパの社長認知度を上げることにより、お問い合わせにつながるファン層を広げられないかと考えました。

第1の目的である新卒採用に関しての結果から話します。
まず、2005年2月14日開催の第1回会社説明会で実施した「デジパのどこに興味を持ちましたか?」というアンケートに対して、一番多かった回答が「『社長Blog』がおもしろかった」というものでした。
アンケートの回答でBlog効果の実感はあったのですが、2004年度の参加人数が430人なのに対し2005年度の参加人数は742名!実に170%UPという結果。
昨年も今年も、学生を導引するために導入した広告費用は変わっていませんので、これは完全に社長Blogの露出効果と言っていいと思います。

先日も会社で中途採用の面接をしていた際に「まず、何か聞きたいことはありますか?」という質問をしたところ、「社長Blogと実物の桐谷さんとの違いを確かめたかったんです」という答えをもらいました(笑)
デジパの採用枠に応募してくる人は、まず、私のBlogを読んでいます。熟読してくる方が多いので、面接時の自分のプレゼンテーションがとても楽になりました。

社長Blogというと、ライブドアの堀江さん、サイバーエージェントの藤田さんというIT系の社長が先駆者的存在ですが、採用という目的に関して今後「社長Blog」は入社案内を超える採用ツールになっていくだろうと確信しています。

第2の目的、『新規顧客の獲得』に関して実感したのは、初めての訪問先で「写真と同じですね」とか「料理が趣味なんですね」と、お客様から声をかけてもらえるようになったことです。
料理なんて3ヶ月に1度くらいしかしないのですが、たった一度のエントリーなどが、私の印象付けをしているようですね。
もっとも、新商品の営業に行くときなどはBlogを読んでくれているとプレゼンテーションが短く済むので、話が早いときが多いですね。

また、私のBlogで多いのが、

「風」(旅先でのスナップ)
「時流」(自分の感じている価値観)
「人材」(仕事ができる奴の定義)

というカテゴリーへのエントリーです。
特に「風」などは仕事にまったく関係のないカテゴリなのですが(笑)こういうエントリーは、非常にお客様の評判がいいです。
少しゆるめに人間臭さを見せるのが、社長Blogでは大切なコツのようですね。
経営トップの言葉をWebサイト上に公開すると考えると、なんだか硬くなりがちですが、実際ユーザーはゆるめの文章を好む傾向にあります。

ゆるめの文章を、肩肘はらずに30分以内でさらっと書く。
社長Blogを継続できる人と挫折してしまう人の差は、このへんにあるようですね。
※実質、私も15分くらいでエントリーを書こうとしています。

~社長Blogの副産物~

なんといっても、社長Blogをやって一番良かったことは、自社の社員に対する社長のPR効果です。
ありがたいことに、デジパの社員は、ほぼ全員が私のBlogを読んでくれています。
調査会社のデータ(※)でも、自分の会社の社長のBlogを読みたいという社員は多いようで、会社も人数が増えていくと、マネージャークラスの人間との接点ばかりが増え、新入社員とのコミュニケーション量が減りますから、そういう意味では、企業規模の大きい会社ほど社長Blogは社内コミュニケーションツールとしての効果を発揮するようですね。

(※)社員の約40%が社長Blogを読みたいと思っている
(インターネットコム株式会社・株式会社インフォプラント調べ)