お金に対する恐怖と妄想

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フリーランス、起業志望の人のセッションをしていて気づくことがある
お金に対する恐怖、あるいは妄想の強い人が多い
「恐怖」、「妄想」が強いと前に進むエネルギーが出にくい
「やりたい」というエネルギーが強くならない

企業経営者にも様々な恐怖がある
「社員に辞表を出されること」「クライアントから切り捨てられること」「前年対比の売上ダウン」「決算の赤字転落」
「金融機関から融資を断られること」
でも、最大の恐怖は、倒産ではなかろうか?
私自身がそうだからだ

フリーランス、起業志望の人のセッションをするとき、「恐怖」を扱うことが多い
この「恐怖」がクリアできれば前に進めるからだ
では、最大の恐怖である倒産が起きれば、そのクライアントは何を失うのか?
クライアントは何を守りたいのか?


ここをクリアにすると前に進むエネルギーが強くなる

ここで私は、そのクライアントが持つ「恐怖」を細分化して列挙してもらう
「有形負債」は、企業破産した場合に金融機関の債務があれば、企業資産の差し押さえ、代表個人の連帯保証を入れている可能性が高いので個人資産の差し押さえ、
更にその先にある個人破産であろう

個人破産したら何を失うのか?
通常日本では7年間金融機関融資が受けられない、新規クレジットカードの審査が通らない(これに関しては文章化したものを未だ見たことがないのだが、弁護士等からのヒアリングからすると、現在は、そのようだ)
ここは再起を図る時のリスクである

一方勘違いも多くある
自己破産したら「海外に行けないのでは?」
と思いこんでいるクライアントもいた
手続き中は破産法第37条により長期間居住地を離れることは許可なくできないが、破産手続きが終了すれば海外にはいける
手続きは概ね半年から1年である
自己破産後の会社設立も2006年の新会社法で破産手続きが終了すれば可能になっている
要するに半年から1年で、社長に復活可能だということだ
もちろん選挙権が奪われることもない

一方「無形負債」である
「クライアントの信用を無くし上場企業との取引を直ぐに再開できないケースもある」
「格好悪いと思い込んでいる」
これに関しては、最近、日本も社会的な見られ方が変わって来たと感じている、アメリカでは、経験価値と見なすことが多くネガティブにならないケースが多い

まあ、アメリカ人は簡単に破産する
これは、法律的な違いも大きい
例えば、アメリカのトランプ大統領は、1991年、1992年、2004年、2009年と4回破産している
彼は、破産する度に大きくなっている

よく、会社を倒産させて自殺する経営者の話を聞くのだが、自殺理由の多くは、連帯保証人の問題である
銀行借入で連帯保証を入れる場合、通常は経営者が信頼する人が入っている
兄弟、親戚、親友等
自分の倒産により自分が信頼する人に迷惑をかけるから自殺するケースが多い
特に都心より地方の方にこの傾向が見受けられる
自分の資産がなくなる程度では、そこまで追い詰められる人は少ない

私も、25年前に自分の会社を潰したことがあるのだが、母親の家を担保に入れていたから破産ができなかった経験がある
その為に、借金を返済するためだけの人生を過ごした時期がある
その経験があるから、会社経営に関しては自分なりのルールを作っている

銀行借入の時に、自分以外の連帯保証人を入れないと決めている
それで資金が足りなければ第三者割り当てを発行する(資本金を他人に出資してもらう)
ここは知識とスキルが大切

2005年中小企業白書によると
10年継続する企業が35.9%
20年継続する企業が15.6%
といわれている

確率的に20年で85%の企業がなくなる

それならば、起業時に、会社を潰すときのルールを決めておいて、潰れても、すぐに再起できるスキームを組み立てておけば良い
そうすると、起業、フリーランスに対する恐怖、あるいは妄想が少なくなる

100年企業、200年企業を目指すことも大事だが、カジュアルに起業を繰り返す方法を知ることも大事かもしれない
なぜなら、今、時代変容が大きいのでね

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お試しセラピーは以下より

https://kiritanikoji.com/service/