奇跡の経営
カテゴリ:社長 2007年5月13日
カヤックの柳澤さんに紹介されリカルド・セムラー著「奇跡の経営」を読んだ
ブラジルの超優良企業セムコ社(過去6年間で売上が3500万ドルから2億1200万ドルに成長し、従業員数は3000人)を率いるセムラー氏の、コントロールのない職場、公式組織図の存在しない組織、自由な直観力を重視する経営手法は、ビジネススクールのケーススタディに取り上げられ、毎年世界中の大企業の経営幹部が、セムコ社の成功の秘訣を学ぶために訪れるほど注目度が高い
(以上、ブラジル商工会議所ディレクター イトウ・タカカズ談)
面白法人として有名であるカヤックの経営者が興味を持つ経営スタイルがあるというので早速購入してみた
セムラー氏によれば、セムコ社は最小限の価値観を共有しているビジネスの同盟グループ
実現させているコントロールのない職場とは
月曜から金曜の9時から17時まで働くという労働時間の廃止
(いつどこで働いてもいいということだ)
売上目標の廃止
給与を社員が決める
経営会議の参加自由
会議はいつも0からスタートさせ前回の決定事項を踏襲させない
以上のような内容が書いてあり、どれも一般的経営者が「やってみろ」と言われたら恐怖を感じることばかりだ
従業員数30人くらいの中小企業なら実行できるかもしれない
あるいは、個人事業主の集合体ならイメージできる
でも、従業員数3000人の会社が実行して機能しているとすればこれはすごい
ひょっとしたらすごい経営書に出合ったかもしれない
ZOZOTOWN
カテゴリ:社長 2007年4月15日
週末は、仲間とゴルフ
そこでZOZOTOWNを運営する前澤さんと初めて会った
ZOZOTOWNはネットのセレクトショップで売上50億円を超えるダントツ一番の会社だ
実はアパレルのECサイトは、ほとんどが失敗している
そんな中で、なぜ成功したのかを聞いてみた
ほとんどのアパレルが路面店を出すのと同じ感覚でECショップを作るのだが、実はネットユーザーにとっては離れ島にお店があるようなものだと、前澤さんは語る
そこで、ZOZOTOWNという仮想空間のセレクトショップの街を作り出したという
確かに言われてみればその通りだが、私はZOZOTOWNというセンスに若者が集まっていると感じた
まず、サイトにセンスがある
先行受注会とか、発売までの秒単位でのカウントダウン表示等、買いたくなるコンテンツがある
ネットで服は売れないという一般の常識を破り、10年でダントツ一番の会社を作り上げたわけだが
いつの時代も、常識を破った人が成功をもたらす
経営手腕も素晴らしいが、ゴルフを始めて1年で80台でまわるという
センスに満ちた恐るべき31歳に出合った
鎌倉ツリープ
カテゴリ:社長 2007年4月 7日
アロハスの吉原さんにお会いした
アロハスは、観光情報ポータルサイト・鎌倉ツリープを運営している
昨年の春、このサイトがOPENした時に神奈川在住の社員が「これ、やりたかった」と悔しがったものだ
個人的には、これからは地域コミュニティの時代だと思っているので、鎌倉ツリープの運営に関して話を聞けることを楽しみにしていた
鎌倉ツリープには2つの収益モデルがある
一つは、オンラインストアで地域(鎌倉周辺)で生産、加工、販売される健康や環境に配慮されたロハス指向の高い商品を鎌倉を訪れなくとも買える「お取り寄せ」商品として販売
2つめは、体験型観光の機会提供として地元の講師陣によるヨガや食育講座等のワークショップを開催
鎌倉市内で“生活と食を考える会「輪(りん)」”を主催する伏島多佳子さんを講師に迎えた「味噌作り体験教室」等、観光だけではなく学習という知的欲求に答えている
吉原さんの口から開口一番、ランチェスター戦略の話が出てきた
アロハスの経営ではランチェスター戦略が参考になっているという
特に弱者の五大戦略の2つをあげられていた
・局地戦で戦う
鎌倉という局地にフォーカスをあて地域コミュニティでのオンラインストアを展開
・接近戦で戦う
楽天等の大手企業が電話で営業するところを店舗を足しげく訪問することによりface to faceで人間関係をつくりあげる
理に適った話に、けっこう感動した
インターネットビジネスでも、大手企業との資本力に圧倒的な差が出てきている
だが、いつの時代も資本力のある集団が常に常勝するわけではない
桶狭間の戦いのように
経営者とは常に、自分の持つ兵糧でどこのマーケットをいかに取りに行くかを考える職業である
オフィス仲介の革命児
カテゴリ:社長 2007年2月23日
デジパの引越し準備を始めた
現在の事務所が入っているビルの建て直しが決まり8月に引越し予定だ
そんな訳で今日は、オフィス仲介で急成長中の東京オフィス㈱の宇垣代表にお越しいただいた
東京オフィスは、設立5年のアーリーな会社だが現在ネット業界の企業が引越しする際に指名が必ずかかるというくらい有名になった
宇垣氏はウノウの山田さんに紹介していただいた
東京オフィス成功理由は3点
・手数料を半額にし業界に風穴をあけた
・ネット広告、SEO等のSEM戦略を徹底的に実施し検索上での露出度を徹底的にあげた
・Googleマップを活用したユーザー専用ページを用意し常に新しい情報がアップされる(借り手はオフィスを探す時にわざわざ営業担当者に会って最新情報を聞かずともそのページを見ていれば欲しい物件が見つかる)
宇垣氏は起業前にネット広告の代理店に勤めており、この会社の異色的な部分は不動産出身者がつくった会社ではないところだ
つまり、インターネットを使ってどんなビジネスができるかを考えて情報共有が遅れていたオフィス仲介という業界を選んだのだ
「実際の仕事は自転車に乗ってビルの写真を撮りに行く地味な仕事なのですよ」
とおっしゃっていたが一度データーベースが完成すれば、あとは更新をするだけなのでビジネスモデルもいい
改めて感じたのは、ネットリテラシーの遅れている業界にビジネスチャンスがあるということと
他業界出身者が古い業界を変えるというケーススタディが増えてきているという現実だ
カヤックの戦略
カテゴリ:社長 2007年2月18日
最近、2週間続けて面白法人カヤックの柳澤氏を自由が丘にあるオフィスに訪ねている
カヤックでは自由が丘にある2階建ての一軒家に関連会社等を含めて今春引越予定で物件を素敵に変身させるべく、一軒家リノベーションプロジェクトを立ち上げている
自社が運営する建築家と家を建てたい人をマッチングさせるHOUSECOで募集コンペを実施している
また、外国文化に触発されながら開発できる 海外オフィス制度を実施していて2006年はフィレンツェに一時オフィスを開設していたりして、いつも感じるのは本当に社内イベントをつくり出すのが上手い会社だ
社内活性化の5大要素に
採用、教育、人事異動、イベント、情報公開が挙げられるが
柳澤氏の経営戦略は毎年本気でイベントをつくり出すところがおもしろい
こんな遊び心が立て続けにヒットサービスが生まれる秘訣かもしれない