社長Blogの有効性は肌で感じて初めて分かる
カテゴリ:経営 2005年7月 5日
私が社長Blog『Kirilog』を書き始めたのは、2004年の10月でした。
Blogを始めた1番の目的は、毎年行っているデジパの新卒学生採用で語るデジパのビジョン・スピリッツを、今年は会社説明会前後にもWebサイト上で常時発信し認識してもらうため。
2番目の目的は、インターネット上からBlog経由で顧客を獲得できないかどうかを模索するためです。
デジパの社長認知度を上げることにより、お問い合わせにつながるファン層を広げられないかと考えました。
第1の目的である新卒採用に関しての結果から話します。
まず、2005年2月14日開催の第1回会社説明会で実施した「デジパのどこに興味を持ちましたか?」というアンケートに対して、一番多かった回答が「『社長Blog』がおもしろかった」というものでした。
アンケートの回答でBlog効果の実感はあったのですが、2004年度の参加人数が430人なのに対し2005年度の参加人数は742名!実に170%UPという結果。
昨年も今年も、学生を導引するために導入した広告費用は変わっていませんので、これは完全に社長Blogの露出効果と言っていいと思います。
先日も会社で中途採用の面接をしていた際に「まず、何か聞きたいことはありますか?」という質問をしたところ、「社長Blogと実物の桐谷さんとの違いを確かめたかったんです」という答えをもらいました(笑)
デジパの採用枠に応募してくる人は、まず、私のBlogを読んでいます。熟読してくる方が多いので、面接時の自分のプレゼンテーションがとても楽になりました。
社長Blogというと、ライブドアの堀江さん、サイバーエージェントの藤田さんというIT系の社長が先駆者的存在ですが、採用という目的に関して今後「社長Blog」は入社案内を超える採用ツールになっていくだろうと確信しています。
第2の目的、『新規顧客の獲得』に関して実感したのは、初めての訪問先で「写真と同じですね」とか「料理が趣味なんですね」と、お客様から声をかけてもらえるようになったことです。
料理なんて3ヶ月に1度くらいしかしないのですが、たった一度のエントリーなどが、私の印象付けをしているようですね。
もっとも、新商品の営業に行くときなどはBlogを読んでくれているとプレゼンテーションが短く済むので、話が早いときが多いですね。
また、私のBlogで多いのが、
「風」(旅先でのスナップ)
「時流」(自分の感じている価値観)
「人材」(仕事ができる奴の定義)
というカテゴリーへのエントリーです。
特に「風」などは仕事にまったく関係のないカテゴリなのですが(笑)こういうエントリーは、非常にお客様の評判がいいです。
少しゆるめに人間臭さを見せるのが、社長Blogでは大切なコツのようですね。
経営トップの言葉をWebサイト上に公開すると考えると、なんだか硬くなりがちですが、実際ユーザーはゆるめの文章を好む傾向にあります。
ゆるめの文章を、肩肘はらずに30分以内でさらっと書く。
社長Blogを継続できる人と挫折してしまう人の差は、このへんにあるようですね。
※実質、私も15分くらいでエントリーを書こうとしています。
~社長Blogの副産物~
なんといっても、社長Blogをやって一番良かったことは、自社の社員に対する社長のPR効果です。
ありがたいことに、デジパの社員は、ほぼ全員が私のBlogを読んでくれています。
調査会社のデータ(※)でも、自分の会社の社長のBlogを読みたいという社員は多いようで、会社も人数が増えていくと、マネージャークラスの人間との接点ばかりが増え、新入社員とのコミュニケーション量が減りますから、そういう意味では、企業規模の大きい会社ほど社長Blogは社内コミュニケーションツールとしての効果を発揮するようですね。
(※)社員の約40%が社長Blogを読みたいと思っている
(インターネットコム株式会社・株式会社インフォプラント調べ)
成功する男はみな非情である
カテゴリ:経営 2005年6月15日
先週の未来塾に作家の角川いつかさんが飛び入り参加され歴代に会われた成功者のエピソードを話された。
帝王学には舞台裏があり「本当はね。そうじゃないのよ。ここだけの話だけどさ」と取材のカセットレコーダーのボタンを止めた後に多くの成功者が本音を語ったそうだ。
無能な人、役に立たない人、戦略に合致しない人、文化を共有できない人を排除すること(ジャック・ウエルチ)
戦国時代、トップは必ず一番後ろにいた。自分が殺されたら負けなのだから。やばくなったらとっと逃げる。それが戦い方というもの。(某出版社社長)
お客様は悪魔である。優秀な経営者ほど客や取引先の要求を非情に切り捨てる。(某証券会社社長)
「コストを5%下げるのは大変やろ、だけど20%ならできるはずや」 (松下幸之助)
確かに、核心をついていると感じた。
私が出会った成功者も、感情に流される人はいなかった。
みんな自分独自の時間のリズムを持っていた。
今、彼女が売り出し中の著書「成功する男はみな非情である」は、なかなかおもしろかったです。
おすすめです。
無駄な投資を増やす意味
カテゴリ:経営 2005年5月23日
第15回キリログポッドキャストラジオはトータルヘルスデザインの岩月氏との対談でお送りします。テーマは「オンラインショップ成功の秘訣」 (再生時間 : 約9分 / 2.0MB)
岩月氏はインターネットを主体に運営を行う化粧品雑貨品などの販売会社、トータルヘルスデザインのインターネット部門責任者。
年間200%ペースでネットショップの売り上げを伸ばし、現在ネットからの売り上げは約8億円を超え、2002年・2004年の楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー、ジャンル部門賞を受賞する。
対談で、岩月氏が語っていたが
「提案された広告は一度は全て契約する。理由は、効果検証が終わった後ではネットプロモーションの世界では遅い。」
という、事実私が3年前に初めてお会いしてSEOを提案した時も彼は5分で決断をした。
結果的に、半年でその当時の月間売り上げが1.5倍にあがった。
アドワーズ、オーバーチュア広告が日本に上陸した2003年はクリック単価が8円スタートだった。
当時、この提案を受け入れたクライアントは大きな効果を生み出した。
今は、入札が過熱化しコストパフォーマンスを上げるのに一苦労する。
ネットプロモーションの世界では効果検証が終わった後では遅いので必然的に無駄な投資を増やすことになる。
それが、儲けるコツかもしれない。
第15回キリログポッドキャストラジオはこちらから
「発掘、あるある辞典」に学ぶ
カテゴリ:経営 2005年3月 9日
今日は、月に一回の「未来塾」。
今月のゲスト講師は「行列のできる法律相談所」「発掘、あるある大辞典」の生みの親である放送作家の高瀬真尚さん。
「未来塾」は会社を潰し続けた岸野塾長から経営の失敗談を聞くためにできた勉強会。
今月、マザーズに上場承認を受けたペイメント・ワンのあいちゃんこと相浦氏も出席。
あいちゃんもいつもに比べて楽しそうである。(それは感無量ですよね)
高瀬さんから「ヒット企画7つの法則」というテーマで講演をお聞きする。
法則① 変な宿題の法則
法則② のり弁当の法則
法則③ 母ちゃんに30秒の法則
法則④ お楽しみはこれからだの法則
法則⑤ 名付け親の法則
法則⑥ アンチキャラクターの法則
法則⑦ 日本人は定番好きの法則
約1時間の講演だが切り口が放送作家らしくおもしろい。
今日一番の学びは、「難しいものを面白く表現する」である。
「あるある大辞典」は一般人は健康に興味はあるが薬学の学術書を読まない。
それをパロディ化してヒットさせた。
デジパのインターネットネットビジネスも同じである。
専門的なことをいかに、知識のないクライアントにわかりやすく説明するかである。
それだけで契約確率は上がるのである。