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新年あけましておめでとうございます

カテゴリ:      2015年1月 3日

 新年あけましておめでとうございます

 1月3日の新聞見出しを見ていて2つの対照的な記事が目についた
 
主要企業経営者20名の2015年見通し株価「年後半2万円台」大勢 
景気「回復基調に戻る」一致  (日経新聞)

地方移住4年で2.9倍 「首都・近畿から」3割 
都市部の若者が農村を目指す 「スローライフ」の生き方を求める 移住者の受け皿作りに積極的な自治体が人を集める (毎日新聞)

 昔から経済紙の景気動向が当たるのを見たことがないのだが、2014年を見ても実需が動いていない
今、日本の金融資産の50%以上を所有しているのが65歳以上の高齢者なので、一昔前と違って株価が実経済に反映されづらい
原油価格が直近半年で107ドルから60ドル台まで57%も暴落していいるものの行き過ぎた円安は、原材料の輸入コストを引き上げてしまい内需企業は悲鳴をあげている
2014年の日銀貸借対照表を見ると資産の部246兆円のうち204兆円が国債でその内159兆円が長期国債である
今、日銀が長期国債の最終処分場となっているのだ
地銀最大手の横浜銀行にいたっては2013年に全ての長期国債を売り払っている
綱渡りのようなマーケットの中での、日経新聞のこの記事には違和感を感じた
一方、地方移住が増えているという毎日新聞の記事には、右肩上がりの経済成長のみを追い求める世相とは違った生き方を求める層が増えているとというトレンドを捕らえている
「スローライフ」や「ロハス」を求めて地方で文化的な生活を求める層が増え、ますます価値観は多様化していくのだろう
そして、これからは地方自治体に経営力が求められる
記事には、空き家バンク制度の導入や、新婚世帯を対象に割安で入居できる集合住宅を建設するなど若者を呼び込む施策を実施して移住者支援を成功させた大分県豊後高田市のケースが出ていたのだが、
地方自治体のトップの手腕如何で限界集落となる地方と移住者を呼び込み新しい文化を作り出す地方との差が大きくなる
 私は、2010年3月に南房総市に住民票を異動させて二拠点居住を開始したのだが、2009年は居住地探しのために日本国内を探し歩いた
 南は沖縄、北は長野県安曇野まで
そこで感じたのは、自治体のやる気の差だ
今のご時勢、どこの自治体も移住者誘致を政策に掲げている
だが、週末の土日に移住者相談をしている自治体は、ほとんどない
一方、移住者誘致で成功して話題となっている島根県の海士町などは、土日に移住者相談開催するどころか役所が転職支援まで行っている
北海道の夕張市が破綻したが、これからの10年破綻する地方は益々増えるであろう

 2014年を振り返って雇用情勢がトピックとして気になった
採用で人が集まらない、すき家、ワタミ等が相次いで店舗閉鎖を実施する一方で、くら寿司などのロボット型回転すしチェーンは合理化が進み店舗での従業員と接することがほとんどなくなった
オーダーは全てタッチパネルで、one to one で注文した商品が送り出される
くら寿司は大阪本社の企業でご縁があり、昔から知っていたのだが5年ぶりに品川店に行ってみると無人化オペレーションに驚いた
風情も季節感もあったものではないが、ユーザーにとっての選択肢が増えたことには間違いない
一方、銀座の接待向けの寿司屋は一気に淘汰された
アマゾンでは物流センターの無人化を本気で考えている
今、物流センターの合理化は、ものすごい勢いで進んでいるのでこれは実現するのだろう

グーグルの創業者であり、現CEOのラリー・ペイジがファイナンシャル・タイムのインタビューに以下のように答えている
「必ず起こると断言していることは、人工知能の急激な発達により、現在日常で行われている仕事のほどんどをロボットが行うというもので、近い将来、10人中9人は今とは違う仕事をしているだろう。
テクノロジーは仕事の効率を10%向上させるものではなく、効率を10倍良くするものです。
あなたの生活は今よりも劇的に良くなり、生活にかかるコストも信じられないほど安くなるでしょう。」
かつて、私が新入社員であった1988年はスーパーコンピューター時代で「コンピューターが普及して、一人一台職場でパーソナルコンピューターを手にする時代が来れば一人当たりの労働時間は3時間まで減る」と予言されていた
だが、それが実現した現代はいかがであろう?
中途半端なホワイトカラー層の実需が減り、雇用のミスマッチが起きてしまった
また、私が大学生であった1980年代は短期大学を出た女性の多くが事務職採用を希望して就職をしていた
今は、どうだろう?
今後、更にホワイトカラー層の職は減る

私が経営するデジパのウェブ制作事業でも同じような現象が起きている
かつてコンペで「デジパの提案金額は、一番安い会社の提案金額の2倍です」と約10年前、クライアントに言われた
今は「デジパの提案金額は、一番安い会社の提案金額の3倍です」と言われる
スマートフォン、タブレットの普及等の技術進化の影響もあるが、一番安い金額提示した会社は、海外で制作しているのだ
私は、先端を走って「ご用達ビジネス」をやると決めているので軸はぶらさない
方向を決めなければ企業継続ができないからだ

企業もそうだがビジネスパーソンも、より自分をスペシャリスト化させて自分に付加価値を付ける必要がある
それを実現させれば、より自由な世界に行くことができる
「雇われない生き方」の実現だ

2015年は会社のテーマとして「コミュニケーション力アップ」を掲げている
「いいものをつくる」が当たり前になった昨今、いかにクライアントの潜在力を引き出して顕在化するかの能力を身につけるかが「ご用達ビジネス」の基礎となってくるからだ
ファシリティト力の高い会社になることを目指すのだが、これは一長一短では実現しない
結局は、パーソナルレベルをアップさせる、人間力をあげるということだからだ
自己開示能力を上げないと聞き出す力は上がらない
だが、面倒くさくて時間がかかるコトに価値があると考えている

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桐谷晃司

1964年生まれ。スタートアップスクエア(株)、デジパ(株)代表取締役社長。世界30ヶ国を放浪した、自称スピリチュアルビジネスマン。

現在は南房総の千倉町で半農半Xな暮らしを目指しながら、循環型のエコビレッジ「あわ地球村」を創設中。

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