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ハイブリッドに生きる

カテゴリ:時流      2013年3月25日


人生で4度目の米つくりが始まった
昨年度に収穫した、種籾を水に付けて発芽させたものを苗箱に種まきをする
ビニールハウスの中で、プールのようなものをつくり稲苗を5月上旬まで育てて田植えに備える
プール育苗というやり方をする人が最近は増え始めたのだが、水の管理が楽なので私のように専業農家でない人にはピッタリな「楽チン農」なのだ
農に関しては常に「楽チン農」を模索し続けてきた
半農半Xという生き方を目指してきたので、苦しみながら農をやるのでは自分のバランスが保てないからだ

最近、デジパでは副業を持つ人が増えている
私が、自給自足型のコミュニティつくり「あわ地球村」、ディレクターのW君夫妻とH君夫妻は葉山で植物に囲まれたショップ「すこし高台ショップ」、
ウェブコンサルタントのU君は多拠点居住/スモールハウス/モバイルハウスのライフスタイル提案「YADOKARI」、デザイナーのKさんは「ビーズクリエイター」、役員のK君は「執筆活動」、などなど
この3年、ハイブリッドに働くメンバーが社内社外に増えている

ハイブリッドに働くというのは一つの時流だと考えていて日本が成熟社会に達した現在、ワークスタイルが一律ではなくなった


2008年にリーマンショックが起きて雇用に対する救済策として政府が、ワークシェアリングを奨励し採用した企業に補助金を出した
もともと、ワークシェアリングという考え方が日本にはなく、それを社員に給与を払えない企業のために実施したのでネガティブにとらえがちになってしまったのだが、
ワークシェアリング自体は未来志向の働き方だと私は考えている
学校を卒業して会社に勤めて60歳で定年退職をして、退職してからずっとやりたかった農業をしたり、ペンションを経営したり、カフェをオープンするという過去の
「やりたいことは60歳まで我慢して、定年退職から好きなことをやる」
というパターンが変わってきている
生き方上手な人から、やりたいことを、セカンドジョブ、サードジョブとしてハイブリッドに生きるというライフスタイルを選びはじめたのだ

好きなことを2つ3つ掛け持ちして稼ぎ60歳以降も仕事をするというスタイルが登場する
実は多くの人が多様性を持っていて、セカンドビジネスとしてカフェ、工芸作家、アパレル、農家等、趣味を越えた生業をやりたいという欲求がある

「時間と空間を超える働き方」という隠れテーマがデジパにあるのだが、世の中の働き方が昔ながらの親分子分の関係から変わり始めている
かつては、社長がつくった組織ルールに社員が従い、組織の利益を最大化するということが当たり前だった
経済が右肩上がりの時代はそれが通用したのだが、今は成熟社会に突入し、かつての経営モデルが通用しなくなり、仕事のできる人から硬直した組織を飛び出す傾向が出始めたのだ
かつては社員が社長の作ったルールに集まる時代だったのだが、過去の経営論は通用しなくなり、いっしょに組織ルールを考え社員の未来像を共有しないと優秀な社員が飛び出してしまう
縛ろうとすればするするほど、その傾向は強くなる

優秀な親分一人の頭だけでは会社に利益を出すことが困難で今や親分が子分にお茶を入れてお茶会で子分のアイデアをお伺いする時代なのだ
まあ、半分は冗談ですが

私自身も2005年くらいまでだったら自分のビジネスアイデアだけで利益を出し会社を成長させる自信があった
でも、今はそれを永遠、続ける自信は正直ない
求めるのは、3人寄れば文殊の知恵の世界である


採用ビジネスをやっている友人が、今はtwitterでつぶやくだけで人が採れる時代なので、採用ビジネスもメディアを持って固定の広告費を貰うだけでは商売がなりたたない
時代が来るかもしれないと危惧する
実際にデジパから独立した、Growの一ツ木君などは、「求人広告など、出したことないですよ。twitterでつぶやくだけで採用できますよ。」という
ソーシャルメディアの出現により、採用費用をかけなくても働きやすい職場や自分らしく生きれる会社には、自然に人が集まるという二極分化がこれからもおきる

かつての日本企業の常識だった副業禁止が非常識になり、ハイブリッドに働くという生き方をする人が増える社会になり始めている


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桐谷晃司

1964年生まれ。スタートアップスクエア(株)、デジパ(株)代表取締役社長。世界30ヶ国を放浪した、自称スピリチュアルビジネスマン。

現在は南房総の千倉町で半農半Xな暮らしを目指しながら、循環型のエコビレッジ「あわ地球村」を創設中。

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