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捨てるよりシェアへ

カテゴリ:時流      2009年7月 1日

今週の日経新聞1面の「家計の選択」という特集記事が興味深かった

内容を要約すると
・昨年末、イトーヨカドーが火をつけた下取りセールは百貨店、専門店に一気に広がった
「まだ使い切っていないもの、企業会計で言えば原価償却の資産を処分する喪失感を消費者の心から取り除いたことが大きい」

・家具・家電レンタルのアムスなんでもリースが前年対比2割で伸びている
「買うより、シェア。捨てるよりシェア。耐久消費財を所有するデメリットを避ける知恵が広がっている」

・冠婚葬祭も聖域ではなく、火葬場などの部屋を使って10人程度で故人を忍ぶ「直葬」を日比谷花壇が始めたり、結婚式でも「写真だけ」「指輪交換だけ」などの「アラカルト婚」が広がる
「見栄や体裁を捨て、不要と判断した儀式、サービスをばっさり切り捨てる、そんな消費者の判断基準が垣間みえる」

消費社会研究家の三浦展氏は、「物を買わない、使わない、エコやレトロ、中古品や手つくり品が好き」という価値観の持ち主が年々増えているといい「シンプル族」と命名した

先日、友人の大手流通系コンサルティング会社に勤める友人と食事していた時も、上記傾向を語っていた
「シェアリング」「共同体」「所有から利用」、このキーワードは今後のライフスタイルのキーになると考えられる

今、「農あるくらし」を求めて東京から200K圏内で農地付きの古民家を探しているのだが
庄屋の跡家で、3世帯はシェアリングできそうな家が栃木県茂木で2万円で貸しに出ていたりする
また、伊豆の市役所からぜひ使ってほしいと以前企業が使っていた保養所物件の情報が来るようになってきた
もっとも、このような案件は市場には出てこないのだが、人脈をたどったり足で探せばかなりある
「完全自給自足」的なハードな目標を掲げるとハードルは高いが、月2万円なら、みんなでセカンドハウス感覚、別荘感覚で借りて、軽く畑を作って生産物をシェアリングしてもおもしろい
そんな時流である

企業の財務指標、経済指標だけを見ていると悪い数字が目立つが、20年後の日本の消費構造が様変わりするような、大きなライフスタイル転換が起き始めている

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「シェアリング」「共同体」「所有から利用」。

共有や再利用。そんなキーワードを確かに以前より聞くようになりました。現状の経済状況やエコ対する思考の変化もその要因なんでしょうね。ここ岐阜ではあまり縁遠い...

FROM:岐阜で働くひげ社長の気まぐれ日記 - eSPORTS イースポーツ -2009年7月 2日

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桐谷晃司

1964年生まれ。スタートアップスクエア(株)、デジパ(株)代表取締役社長。世界30ヶ国を放浪した、自称スピリチュアルビジネスマン。

現在は南房総の千倉町で半農半Xな暮らしを目指しながら、循環型のエコビレッジ「あわ地球村」を創設中。

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