greenz.jp編集長 兼松佳宏氏|特別インタビュー

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桐谷:

先日、弊社は10周年パーティーをやったんですが、退社後したメンバーや現在のメンバーも交えてだったのですが、だいたい世代が20代前半~30代後半です。

私はデジパで3回目の起業なんですが、独立して影響力のある会社を創ろうぜってことで、ダイナミックなエネルギーの流れにのってそれをモチベーションにやってたんですが、退職後に独立したメンバーはNPO法人を立ち上げて環境問題に取り組んでいたりとか、農家に修行に出たメンバーもいたりして、社会問題を解決したいとかそこにエネルギーが流れているなって感じています。世代交代みたいなものを感じていて、なんだろうなこの差は、と。

兼松さんご自身がこの世界に関わってこられたルーツは、どういうところからきていると思われますか。

兼松:

20世紀的な文明って、最初はピュアな思いがあったはずなんです。でもどんどん時代は変わっていくものなのにかつての成功体験ばかりに執着にして、今あるさまざまな社会課題に目をつぶって来たのかなと感じています。大事なのは先達に感謝しつつ、今の時代を今の世代がつくっていくことですよね。

1960年代以降の環境活動は、勝ち取るための「戦い」の歴史だったと思います。そういう歴史があったということは忘れてはいけない。でも戦った後って、勝ったとしても何も無さそうじゃないですか?既存の当たり前の中で「戦う」よりも、それを飛び越えて新しい当たり前を「つくる」方が時代の気分にあっているような気がします。その方がクリエイティブで前向きな力がどんどん広がっていくような気がするんです。

小林:

そうですね。グリーンズさんの、おしゃれというか、クリエイティブな方向性が人をひきつけているのかなって思います。あたらしいムーブメントですね。

インタビューの様子写真

兼松:

以前いとうせいこうさんがアースデイ東京のステージで「悪の衝動があるように、善の衝動もある」とラップしていたんですが、それはものすごくしっくりきます。「性善説ですね?」とシニカルに突っ込まれることもありますが、「『善に向くことができる』という可能性を信じないでどうするの?」って。そこは世代の差があるかもしれないです。

それから、リーダー像も変わってきているように思います。リーダーシップと同時にフォロワーシップも大事になってきている。宇宙飛行士にとっては、リーダーシップよりフォロワーシップのほうが大事だって言うそうですよ。それは、リーダーになるならないじゃなくて、誰かがリーダーをやるときは自分がよいフォロワーに徹する必要があるということ。状況によって役割が入れ替わるというフレキシブルな感じは、上の世代にはもしかするとあまり無いのかもしれない。

いつも引っ張っていなくたっていいと思うんですよ。例えばパソコンが得意な人がいれば教わればいいし、釣りとか得意な人がいれば教わればいいし、でも自分はこれを教えられるっていうのがあれば、お互いそれを交換すればいいわけで。できないことを補いあうこと、それで幸せを感じるというのが人間の本質だと思うんですよね。もっとできないことに素直になっていいと思うんです。

自分が気持ちいいと思えることに従いながら行動していたら、結果的に社会のためにもなっていた、そんなふうになったらいいなと思います。そうやって"自分"の枠が広がってゆく。

ただ、そろそろ世代論はどうでもいいかなと思うところもあります。3.11以降は特にそうですね。何が自分にとって大切なのか、どんな暮らしをつくっていきたいのか、みんな見つめはじめている。その共通の思いをもって、いよいよ世代をつなぐフェーズへきたのかもしれません。

桐谷:

震災後、いっきにそれは加速しそうな気がしますよね。震災後にgreenz.jpに変化はありますか?

兼松:

僕たち自身、何を大切にしてゆきたいか考えました。その個人の変化が結果的にgreenz.jpを変えていくと思っていて、結論から言うと非営利団体グリーンズを準備中です。よりたくさんの方々に参加してもらい、ファイナンス的にも支えてもらえるような、オープンなメディアにしてゆきたいと思っています。それはどこにいても、何が起こってもグリーンズを続けるための決意です。

僕自身が震災後に強く感じたのは、仕事のために東京に残らなきゃというのは、なにか不自由だな、ということです。東京で仕事をすることとトレードオフにしたくない。そのことをいま真剣に考えているところです。ワーク・ライフ・バランスっていう言葉がありますけど、僕は最初から違和感があって。ワークとライフは一緒じゃないの?と。まさに人生をかけて、次のグリーンズのビジョンを描いているところです。

桐谷:

首都圏から遠くに移転されたとしても、PCとネット環境があれば、今やっている東京での仕事も継続できるという前提でしょうか?

兼松:

そうですね。あとはもう少し地域に根づいた仕事をやってもいいかなと考えてます。

桐谷:

greenz.jpも、これからの兼松さんも楽しみにしています。

今日はお忙しいところどうもありがとうございました。

兼松:

こちらこそありがとうございました!

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※インタビューに掲載されている企業・団体様の活動と弊社は一切関わりがございません。

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