国内のグループウェアでシェアNo.1を獲得したサイボウズ。ベンチャーだった会社を大きくし、さらに安定させるために行ったこと、あるいは今後のビジョンや世界に向けた事業展開などを青野社長にうかがった。
- 桐谷
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ウチは昔からの「サイボウズ」ユーザーで、ケータイも使っていますけど、いまや最強のグループウェアになりましたね。
- 青野
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まだこれからですよ。できていないことがまだまだ多くて。
- 桐谷
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四国で3人ではじめられてから一部上場を果たされ、10年目に日本でシェアNo.1のグループウェアとなったサイボウズさんの成功ストーリーはだれもが知るところですが、会社を大きくされるときの社内の雰囲気づくりなど、成功の秘訣を教えていただければ・・・・・・

- 青野
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まだ成功したとは思っていないんですけど(笑)。最初3人でスタートしたとき、テンションの高い3人は何があってもへこたれないんです。ところが人が増えてくると、みんなが同じテンションではないんですね。そして部門ができると部門の壁ができてきて、たとえば開発とサポートでケンカが起こったりします。
一番の転換点は、3年半前私が社長になったときです。ベンチャー的気質から安心できる会社にシフトしなければいけない時期にさしかかっていました。ソフト自体も中小企業向け中心から徐々に大企業向けも増えてきて、信頼ある会社になっていかなければなりませんでした。このとき結構社員が辞めまして社風が変わりました。
- 桐谷
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ベンチャー的なところからの転換ですね。
- 青野
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それまではベンチャーが好きな一攫千金型の人がいたのですが、ベンチャーっぽくなくなってきたという理由で辞めていき、残った人は安心感のあるサイボウズを作りたかった人たちでした。そこで人事制度を一新。たとえばストックオプションをやめて持ち株会にしました。ストックオプションは一攫千金型のインセンティブなんですね。早く入った人がもらって莫大なお金になるかもしれない制度ですが、持ち株会は毎月の積立なのでコツコツとためる安定成長型です。これを切り替えました。
あと人事評価も目標を立ててその到達率で社員同士を競わして相対評価をしていましたが、一人ひとりの能力を見る絶対評価の制度に変えました。
もともと頑張ったら頑張った分だけもらえる制度だったのですが、社内で競わすとだんだん疲弊してきます。しかも社内はすべてライバルになるので、メンバー同士あまり協力しないようになります。それから目標を下げた方が達成率は上がることから、目標を下げる人も現れます。まだまだチャレンジしなければいけない会社なのに目標が抑えられていくことになります。これではいけないのではないかと。
- 桐谷
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ちょうど狩猟民族から農耕民族へみたいな感じですね。
- 青野
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営業会社では「立ち上がり突っ走り型」の会社もあると思います。でもサイボウズそうじゃなかったんですね。持ってるものがメーカーだったんです。ものづくりには5年、10年かかります。ですから長期視点が必要です。短距離ではなくマラソン型の会社にしていかないとものづくり会社として存続できないと思いました。それで社風を入れ替えました。
振り返ってみると、前社長の高須賀さんは立ち上げ型で0から1を作る人でした。そこから1から10を作る人にバトンタッチしたことで、社風も変ったのかなとも思います。
- 桐谷
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アメリカなんかではアーリーステージが強いタイプ、成長期が強いタイプ、成熟期が強いタイプと変わっていくといわれてますね。
- 青野
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そうですね。役割分担してやってますよね。
- 桐谷
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ところで日本は崖っぷち経済ということが言われていますが、個人的に日本のポテンシャルは高いと思っています。農耕型の日本的経営がこれから世界のベースになるんじゃないかという気がしているのですが。
- 青野
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一長一短あると思います。日本でも日本的経営でうまくいっているところもありますし、金融系のように欧米の会社のほうが強い場合もあります。メーカーのように長い時間をかけてコツコツやっていく職種に関しては日本型経営=長期視点の方が向いていると思います。
ものづくりを短期視点でやると、利益確保するためにリストラを行い、保有したかったノウハウが流出する、あるいは離職率が高く社内にノウハウがたまらないなど、問題が起こります。一方金融のように一般的な知識を持っておけば後は個人勝負ができる、という業界であれば日本型経営にこだわる必要はありません。
そのあたりがいま国際競争の結果に出ているような気がします。クルマ、電機などものづくりは日本が強く、金融系は弱い。ですから職種に応じて経営スタイルを変えればいいと思ってます。サイボウズはメーカーなので、長期視点でものづくりすることにしたということです。
※インタビューに掲載されている企業・団体様の活動と弊社は一切関わりがございません。






