ユナイテッドピープル株式会社 関根健次氏|業界インタビュー

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クリック募金サイト「イーココロ!」を運営するなど、世界の様々な問題解決のために事業展開するソーシャルベンチャーの関根健次氏に、ソーシャルビジネスに関わった経緯とその現状、新たな取組みや未来への展望についてうかがった。

桐谷

関根さんが起業した頃、ソーシャルアントレプレナー(社会起業家)という言葉はまだ日本になかったとかもしれませんね。

関根

いや、あったと思いますが、ほとんど認知されていませんでした。ソーシャルアントレプレナーが知られるようになったのはここ1、2年のことです。

インタビューの様子写真

桐谷

そもそも起業された背景にあったものは何でしょうか。

関根

インターネット広告代理店で忙しく働いていましたが、ストレスと過労で倒れ、救急病院に運ばれました。そのとき点滴を打たれながら「このまま死んじゃったら、オレの人生はどうだったのだろう」と思いました。そこから「自分がやるべきこと、やりたいことは何なのか」と考えるようになって、それまでの自分の人生が上面だけのものだったことに気づきました。

ただ、そのときはまだ何をやりたいのかが見えてなかったのですが、会社を辞め、半年くらいかけて世界を回ろうと思っていました。ところがそこで現ECナビの社長から声がかかり、いろいろ相談するうちに「SOHOでやるより会社にした方がいい」ということで、出資をうけて会社設立に至りました。

桐谷

そのときはクリック募金のモデルではなかったのですか。

関根

半年間かけていろいろな事業をやってみて、やりたいことを見つけようということでしたので、正直なところ決まっていませんでした。半年間やってみて出した答えはやはりといいますか、「世界の問題解決」ということでした。

「誰かが何かを始めるときはいきなり始めるのではなくて、コップに水が少しずつ溜まっていって、そのうち入りきれなくなって溢れはじめます。その溢れ始めたときに行動に移していく」と言う話を聞いたことがありますが、NGO、NPO募金サイト「イーココロ!」を始めた瞬間というのは、まさにそういう状態だったのだと思います。

インターネット広告代理店時代にも寄付の仕事を経験しましたし、ECナビの前身であるアクシブドットコムが「kifu.ne.jp」というドメインを持っていましたので、そのときにクリック募金の仕組みを提案していました。そのときはできなかったのですが。

桐谷

パッとひらめいたというよりは、暖めていたものが熟して、自分のミッションとなって事業を始められたわけですね。

関根

なんとなく、なんとなくやっているうちに「これじゃん!」(笑)みたいな。26歳のときにやっとやりたいことが見つかりました。

桐谷

「イーココロ!」はそれからどう推移しているのですか。

関根

最初の2期は赤字だったのですが、3期目に調子が上がって黒字化しました。ただ弊社はパラレルに経営しているので、「イーココロ!」のほうはまだまだでした。ネットマーケティングのコンサルティングで稼いだお金をサイト構築に投入して、3年間機能改善を続けてきました。

「イーココロ!」はユーザがバナーをクリックして、スポンサー企業のサイトにアクセスすることによって無料で1円募金ができる仕組み。一方でスポンサー企業には2円を負担していただいています。

2003年5月に「イーココロ!」をスタートさせましたのですが、最初の半年間の寄付金合計が2万数千円。とてもやっていけない数字です。2006年1年間の総額が2百数十万円。企業からいただく広告費の半分が寄付、半分が手数料ですが、1年間で2百数十万円では事業としては成り立ちませんよね。それが去年になってやっと1千万円を超えるようになりました。一昨年から昨年で5倍の伸びとなったことで、ようやく立ち上がったというところです。

桐谷

「イーココロ!」単独での黒字化はまだですか。

関根

まだできていません。今年は年間3000万円の募金目標を立てていますが、大分見えてきています。今年中に「イーココロ!」単体でほぼ黒字化できると思います。

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