ソーシャルブックマーク「Buzzurl」のこれから|業界インタビュー

トップページ > 業界インタビュー > ソーシャルブックマーク「Buzzurl」のこれから

価格比較サイト「ECナビ」、ソーシャルブックマーク「Buzzurl」を展開している宇佐美進典氏に、昨年の New Industry Leaders Summit (NILS) にて発表された新サービス「Buzzurl PLUS」(2008年春頃リリース予定)や、2008年の気になるポイントについてうかがった。

市嶋

そもそもBuzzurlはどういう経緯で始められたものなのでしょうか?

宇佐美

2年半くらい前のことですが、当時従業員140人くらいと規模が大きくなったことで、既存の組織の中で新しいことをやろうとしても各部署との調整に手間取るようになりました。ちょっとベンチャーらしさがなくなり始めていると感じたので、モノを作る人たちが何を作りたいか、自分たちで考えて実際アウトプットまで作れる別な組織を切り出して、そこからベンチャーらしさを生み出していけたらという想いで、ECナビラボを作りました。

ECナビラボでは「いま何があるのか」とは全く別にゼロベースで考えます。合宿してブレストし、作り込みまで行います。そのなかからソーシャルブックマークを作ろうという発想が出てきました。

僕らはいままでコミュニティっぽいサービスは作ったことがなかったんです。どちらかというとオペレーションをちゃんとやること、たとえば検索用データベースを作って検索できるようにするとか、商品のデータベースを作って情報を提供するとかはやっていたんですが、ユーザーが中心となるコミュニティっぽいサイトを作っていくことはなかったんです。しかしそういった部分は今後より重要になっていくという中で、いろいろ取りかかってみたい。「検索と共有」の「共有」の部分を入れたということです。

市嶋

私はBuzzurlは「ECナビ人気ニュース」(Buzzurlのリニューアル前のサービス)が開始した頃から存じておりまして、最初の頃はECナビ本体との連携をはかろうとしていたと思うのですが、最近はそれが弱くなっていますよね。

宇佐美

そうですね。それぞれ別々になってきました。

市嶋

今後はまたシナジーを生ませたいという方向になるのでしょうか。

宇佐美

サービスとしてのシナジーという部分でいうと、もう直接なくてもいいかな、と思っています。下位データベースの部分はつながって共有できているのでそれでいいかなと。

あと、コミュニティの盛り上げ方であったり、情報を共有するやり方そのものは、シナジーの中で今後応用できると思います。直接Buzzurlの中でシナジーの部分と何かをリンクさせて……となると、結局今のBuzzurlの中に作られている、そこはかとないコミュニティの部分(笑)とは違うので。

宇佐美進典氏

市嶋

性格が違いますよね。ECナビは自分たちでデータベースを作って、それを検索できる仕組みとして利用していただく。一方Buzzurlはユーザにオープンにデータを集めてもらって、それをユーザーに広めてもらう。でも、そのうちきっとどこかである方向に向かっていくと思います。もしかしたらBuzzurlの方が、情報の整理・構築という面で中心になるのかなと思うのですが。

宇佐美

そうなればいいのかなと思います(笑)。ビジネスの話とは全然別なのですが、もっとためになる情報がちゃんと集まる仕組みにしたいなと思っています。

というのも、今Buzzurlの中でもかなりスパム投稿が増えています。いわゆる群衆の英知みたいな部分、本来みんながいいというものはいい、というもののはずが、そうではなくなり始めています。そういった部分をもう一度本来あるべき姿にする仕組みにしていきたいと考えています。

市嶋

先頃発表された新サービス「Buzzurl PLUS」というのは、そうした部分と関わって出てきたものなのでしょうか。

宇佐美

ECナビのスタッフはBuzzurlを結構使っていて、お互い読者登録をしているわけですが、だんだん会社の中で同じものに興味のある人たちがブックマークに集まってくる。結局ためになる情報というのはある程度そういう集団ごとに分かれてくると思います。それを無理に大きな器でやろうとするから、欲しい情報がなかなかない。ですから、そうした集団を自由に作れるようにしていこうというのがBuzzurl PLUSの考え方です。

市嶋

Buzzurlのトップページにある「特集 マーケティング SEO関連エントリー」がキッカケでしょうか。

宇佐美

そうですね。たとえば「はてなブックマーク」はエンジニアの方が多く使っているので、エンジニアの集まりのようなところが大きくなっていると思います。集団というのは1つのものが大きくなり過ぎてしまうと、本当に欲しい情報がなかなか集まりにくくなる、あるいは見えづらくなります。そこで集団ごとが浮き彫りになるような仕組みを作っていきたい。

もともとは、社内ソーシャルブックマークみたいな、そういう感じで使えればいいよね、ということを考えていました。同じ会社の中でたまっている情報とそうでない情報。1つの記事に対していろいろな集団の中でブックマークされたときに、この集団の中で何人にブックマークされていて、全体では何人にブックマークされているというのが分けて見えるようにしたい。20人の集団のうちの10人ブックマークしているけれど、全体としてみるとほかはだれもブックマークしていないとか。

次のページ »

ページトップへ